A&K ウィンチェスター M1892 (フェイクウッドストック) レビュー
【ガスレバーアクションライフル】
事の始まりは2012年1月、新年の挨拶をしに迷彩基地に行った時の事でした。年始の挨拶をしていると、サバゲーチームのFさんが同じ目的でやってこられたのです。
Fさん「そういえば、近々A&Kがフルメタルのレバーアクション出すらしいよ」
具「マジですか! でもお高いんでしょ?」
Fさん「うん1万円」
具「へ?」
Fさん「だから1万円」
フルメタルで、レバーアクションで、ガスガンが1万円・・・?(汗
そんなの・・・
そんなの・・・
惚れてまうやろ!!(チャンさんバリに
てな事がございまして、倦怠期だったエアガンとの関係を見事再燃させてくれたのが、このM1892となったわけです(苦w
今回は初めての取引となる、ミリタリーストア FOURSTARさんの年始セールで9,800円で購入しました。(ホントに1万円で買えた200円お釣りが来たw)
ミリタリーストア フォースターさんのHPはこちら
さて、導入はこの辺りにして、早速レビューして参りたいと思いまーすノ
パッケージは海外製品お得意の無地ダンボールですね。右上に初速テストの紙が貼られています。
色気がない・・・と言うかそういうところにお金をかけてないんでしょうね。
外寸は、98.5cm(長さ)×24cm(幅)×8cm(高さ)
箱の側面両側にはメーカー側で張られたであろう注意書きシールが貼られています。下にデカデカでMADE IN CHINA表記(苦w
輸入業者はUFCさんですね。メーカー出荷時の初速検査にUFCさんでも初速検査されているようです。
気になったのは箱がボロボロだった点でしょうか。
G39のときは感じなかったのですが、パーツの鋭部が突き抜けたりとか、角が破れてたりとか、海外製品だから仕方が無いのかもしれないですが、国内メーカーではありえませんよね。まぁ別に破れてたからどうと言う事はないのですが。
フタを開けてみると、逆さまに入ってました。白い発泡スチロール箱が凄く安い感じです(苦w
上の画像の左下の破れは画面中央のスイベルが突き破ってました(汗
内容物は、本体、BBローダー、クリーニングロッド、サイト調整用の(-)ドライバー1本と、六角レンチが2本、取扱説明書の7点で、BB弾は付属していませんでした。
と、ここで違和感が・・・。
とっても見覚えのあるデザインの取説がgg
ここで初めて、マルシンさんのM1892のコピー商品なのだと気付いたのでした(苦w
まぁ、ライセンス生産なのか、デッドコピーなのかはわかりませんが。あとマルシンさんの名前が入っている所に入れられている『SANJIA』の文字、メーカーはA&Kのはずなんだけど・・・。
なんだかとってもキナ臭い感じがしてきましたね〜(苦w
しかし、巡り巡ってマルシンさんに戻ってくるとか、もしかしたら自分とマルシンさんとは運命の赤い糸で結ばれてしまっているのかもしれませんね・・・(嘲w
と、まぁかなり複雑な生まれを持っていそうなモデルです。
まぁツッコミはこのくらいにして、詳細レビューに入って参ります。
箱を開けて思ったのは、想像していたより小さいという事でした。
なんか、もっとゴツいイメージがあったんですが、ぜんぜんそんな事無かったです。
そして手に取った瞬間落としそうになったくらいの重量。
細くスラッとした肢体のクセに、すっごい重いのですよ。
メタルパーツのヒヤッとした手触りが凄く気持ちイイですね。
この手触りを味わうとフルメタルっていうのもいいなぁと思ってしまいますねw
重量を測ってみるとスラッとしているわりに2.42Kg(ガス・BB弾抜き)でした。
ただ、今回買ったフェイクウッドストックモデルはストックが樹脂製なので、凄くフロントヘビーでバランスが悪いです。片手だと手がプルプルしちゃいます。
(先日、祖母が農業に使うためにデジタルの秤を買ってきてましたので、早速投入してみましたw これで計測機器がまた一つ増えて更に詳細なレビューが上げられるようになりました。)
スラット伸びたバレルとその下のマガジンチューブ、それを覆うハンドガード、洗練されたフォルムだと思いませんか? どことなーくチーフのバレルの魅力と同じものを感じますね〜。
サラッとした表面処理もいい感じです。
マズルフェイスは近代の銃にはないシンプルさです。マガジンチューブはダミーで中にガスタンクが入っています。フタには特に道具は必要なく素手で外せます。
(↑マウスを乗せると画像が変わります)
さて、続いては心臓部レシーバーに参りますよ。
といっても、いい意味でも悪い意味でも凝った装飾や昨日はなく、ローディングゲートがあるだけです。
このモデルでは実銃と同様にこのローディングゲートからBB弾を装填します。装弾数は24発です。
ただ実銃のように素手でのローディングではかなり難しいです。やって出来ない事はありませんが、下手をすると機関部の方へBB弾が入ってしまいます。
こちらがそのローダーBB弾をいっぱいまで入れると24発入ります。
ローディングゲートにはキッチリとハマります。
自分の個体は少し渋いくらいですね。
レシーバー左側にはスイベルがあるだけですが、スリングを付けるのはなんか違う気がするのは自分だけでしょうか?(苦w
続いてはレバーとトリガー回りです。
この銃の最大の特徴といっていいであろう、ローディングレバー(勝手に命名)です。
やっぱりレバーアクションと言えば、片手で銃をくるっと回してリロードするアクションだと思うんですけど・・・
ガッツリ、
説明書にやっちゃダメって
書いてあるんですよね〜(苦w
一応レバーもメタルパーツなんですが、軸の強度もわからないですし、自分はまだ試してません・・・。折れたらマルシンさんのパーツを着けれるのかなぁ? ある意味実験するべきですかね・・・。
↓ちなみにレバーは直角まで動きます。レバーの穴のサイズは、6.7cm×2.4cmと、中指、薬指、小指がちょうど収まるサイズです。このスタンダードなタイプもいいんですが、ワイドなラージループフィンガーレバータイプにもちょっとあこがれますねぇ。
レバーと連動してレシーバー上部のブリーチボルトが動き、実銃であれば排薬を行います。エジェクションポートの役割も担っているわけですね。
HOPUPの調節は矢印の部分に六角レンチを挿して行います。
この画像で見て、時計回りに回すとHOPがかかります。
エジェクションポートの前、バレル上にタンジェント式のサイトが載っています。もちろん可動しますよ。
サイト前部のネジを緩めると左右にも調整可能です。
最後にストックです。
このA&KさんのM1892は当方が買った樹脂製のストックのフェイクウッドストックモデルの他に、+3,000円でリアルウッドストックモデルもあるんです。
+3,000円でリアルウッドストックに出来たなら、何故そちらを選ばない! と仰る方もいらっしゃると思うのですが、まず、木製ストックはお手入れが大変らしくて、特に湿気がとてもよくないらしいのです。私の住む山陰は露の時期なんて湿度が80%とかなるので、そうなると色々面倒そうだったというのが1点。
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あと、まぁ海外製ですから仕方ないのかもしれませんが、ランナーから切り落とした後が処理されてない所がところどころに見られます。ストックの安っぽさは元がマルシンさんの銃ですから、致し方ないのかも知れませんねぇ(苦w
○実射○
はい、今回もやって参りました、実射コーナーでございますよノ
当日の天気は晴れ、気温18度、湿度53%の室内および屋外でテストしました。
○フィーリング○
さて、まずはガスを入れようと思うのですが、この銃も他の海外製品と同じようにガス注入バレルから音がしないタイプです。なのでどれ位ガスが入ってるかわかりません。
G39用に買った『タニオコバ「台湾→日本 変換用注入バルブ」』が着くかなーと思って試してみたんですが、頭の部分の直径が違って(変換バルブの方が大きい)入りませんでした。こうなったら、マルシンさんの純正を試してみるしかないですかねー。
ちなみにガスを入れる際には、ハンマーをハーフコック状態にしておかないとガスがそのままバレルから放出されますのでお気をつけて。
とりあえず、ガスとBB弾を入れて、待望のレバーアクションです。
ジャキンッ!
レバーを起こすと連動してブリーチボルトが後退、金属の摺れ合ういい音がしますw
これ、これ、これこそ漢を熱くさせる3大アクションの1つレバーアクションですよ!!
ただまぁ、発砲音はあくまでエアガンのそれなんですけどねー(苦w
トリガーフィーリングはちょっとギコチナイ感じです。クセが強いですねー。ちなみにトリガープルは約2.5kg、トリガーストロークは約4mmでした。
動作方式はシングルアクションですので、ハンマーのみを操作してコック・デコック動作も可能です。
ジャッキンッ! ガチンッ、ジャキンッ!、ガチンッ、ジャキンッ!、ガチンッ・・・
と、想像以上に継ぎ目なく撃てます、といってもボルトアクション以上、セミオート未満以下ですけどね。ただ、レバーアクションにはさほど力は必要としないにも関わらず、手がレバーに当たってる部分が痛くなりますね(苦w まぁ、撃てなくなるほどではありませんけど。
ただ、想像以上に冷えに弱いみたいで連射するとみるみる飛距離が短くなります(苦w
ガスタンクはそこそこ大きいので、しっかり芯まで暖めておけば、また違うかもしれませんがね。
さて、続いて各種詳細データの紹介してまいりますよー。
○ガス容量○
今回もガス容量を計測しようと思ったんですが、他のガスガンと違いガスタンクをほいほい取り出して計るわけにもいかなくて、考えた結果、ガス缶の入れる前と満タンの時の差を計測して、ガスタンクに入ったガスを調べる事にしました。
空重量 | 満タン重量 | 差 |
273g | 245g | 28g |
○威力○
X3200にて計測しました。
使用したBB弾は、SUS製0.25gエコBB弾です。
ガスを充填後10分放置して10発ずつ2回計測しました。
1ラウンド目(m/s) | 2ラウンド目(m/s) | |
1発目 | 62.70 | 62.36 |
2発目 | 60.86 | 58.26 |
3発目 | 58.64 | 57.62 |
4発目 | 55.84 | 52.88 |
5発目 | 51.80 | 52.54 |
6発目 | 50.07 | 52.50 |
7発目 | 47.53 | 50.50 |
8発目 | 44.81 | 51.00 |
9発目 | 45.59 | 52.33 |
10発目 | 45.69 | 50.25 |
1ラウンド目の平均初速は52.35m/s、平均ジュールは0.343J。
2ラウンド目の平均初速は54.02m/s、平均ジュールは0.365J。
最大初速は62.70m/s(0.491J)。最低初速は44.81m/s(0.251J)。
んー、ちょっと低いですねー。数値的には出ても電動ハンドガンくらいの数値ですねー。
後はまぁエネルギーソース上仕方ないのかも知れませんが、連続的に撃つとドンドン初速が下がっていくって言うね。ただ、一瞬撃つのをやめてガスタンクの入っているマガジンチューブ部分に手を当て、14、5秒すると、また初速が上がったりとなかなかな気分屋さんですよ。
○グルービング○
さて、皆さんも気になっているであろうグルービングです。
G39の際に初めて長物のグルービングを測定したのですが、測定失敗という残念な結果を残してしまいました。
今回、同じく長物で、しかも原型がマルシンさんの銃を測定するにあたり、どうすればちゃんとした数値を残せるか、色々検討した結果。
要は15mレンジに合わせた大きさの測定用紙を用意すればいいという結論にたどり着きました。
本来なら、実銃用のマンターゲットを使用するといいと思うのですが、だいたい1枚200〜300円するので、それは断念、仕方が無いので、みんなの友達100円均一で788×1091mmの方眼用紙を買ってきました。
今回はこの方眼用紙を15m先にセットして、立った状態で紙の中央部分を狙って10発ずつ2回計測しました。
以下がその結果です。
回数 | 命中数 | グルービング | 中央からの距離(最小-最大) | 実物 |
1st | 10発 | 407mm | 10mm - 258mm | ● |
2nd | 10発 | 395mm | 11mm - 321mm | ● |
いや、どうにか測定は出来ましたよ!
ただ、あくまで実験段階な上、少し風があったので、参考程度にしてもらった方がいいと思います。
測定結果が上下に振れているのは、初速が落ちていって飛距離が短くなっているからではないかと思われますね。
左右にはあまり振れてないので、ガス圧が安定する夏場ならゲームにも持って出れるかも知れませんね。
原型はマルシンさんの銃なのに、こんな好成績とはw 我ながらかなり驚いてます。
これはA&Kさんの力なのでしょうか?(苦w
ちなみに測定はしてないのですが、いつも使ってる25m先のターゲットにも当りますよ。
まぁ、当てるので精一杯ですけどねー。
□DATA□
- A&K製
- 18才以上、可変HOP UP仕様
- 使用弾、6mmBB弾
- 全長、965mm
- 重量、2420g
- 装弾数、24発
- 価格、<フェイクウッドストックモデル>
19,800円
<リアルウッドストックモデル>
28,000円
○総評○
今回、レバーアクションで、フルメタルで、価格が1万円というのに釣られて、ほぼ下調べ無しに買ってみたのですが、結果的にはいい買い物だったと思います。
質感はとてもリアルだし、命中精度もすごく悪くは無く、そこそこに遊べるでしょう。
気候がいい地域にお住まいの方には俄然リアルウッドストックモデルをオススメします。フェイクウッドストックモデルはフロントヘビー過ぎて扱い難いです。まぁ、しっかりとお手入れを出来る方もリアルストックでいいと思います。
これで、漢の3大アクションである、ボルト・レバーを制覇しました。次はいよいよ、ポンプアクションですね!
てな感じで、今回はグルービングのデータも取れたので、良かったです。ただ、まだまだ実験段階なので、もっと改良を加えて皆様にもっともっと有益な情報をお伝えしていければなぁと思っています。
それでは、皆様の購入の参考にして頂けると幸いです。
(2012/04/15:ページ作成)
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