マルシン グロック21 デュアルマキシ レビュー 【ガスブローバックガン】
カートリッジ式リボルバーで世の漢達を引き付けて止まないマルシンさんが、またヤってくれました!期待の新作は、な、なんとカートリッジ式のガスブローバックガンですよ!
その上、その第1弾に選んだモデルがGLOCKと言う、 まるで私をターゲットに据えているのではないかと思うほどのドストライクでしたw
逸る思いを抑えつつ発売日から2日後に手元に届きました。 しかしまぁ、なんだか、大学に行ってからと言うもの、 マルシンさんのモデルを買うことが多くなって来ている気がしますね(苦w 自分のブルズアイのど真ん中に次々と魅力の在る弾を撃ち込んで来るマルシンさんに、 改めて感謝の意を示したいですね(ぇw
マルシンさんのオートマチックピストルは実は今まで触った事が無いので、他のものと比べて、どうなのかって事はわからないんですが、マルイさんの17と比べると全体的に重厚感が半端なく、手に取った瞬間、スライド・フレーム共にヒヤッとしていて、まるで亜鉛ダイカスト製なんじゃないかと思うほどです。
フレームはピカニーレール、グリップ前方のフィンガーチャンネル、側面上部のサムレストが在るので、3rdジェネレーションフレームなんですが、マルイさんのそれと比べると、スゴくきめが細かく艶がまったくありません。肌触りがスゴく滑らかな感じです。
スライドの方もマルイさんの17と比べるとやはりマッドな感じで、艶が抑えられていました。
と、なんだかスゴくいい感じかと思いきや、その分トリガーやスライドロック、マガジンキャッチなどのプラスチックパーツが際立ってしまって目立ちます。ちなみにスライドストップは金属製みたいです。
パッケージは結構シンプルでマルイさんのオートマチックの箱からすると 2回りくらい小さかったです。
箱の中には銃本体がすっぽりと収まっていて保護用の発泡スチロールなどは無く、 付属品は説明書とカートリッジ、そして交換用のパッキンが入っていました。
さすが使用BB弾が8mmなだけあってマズルフェイスも迫力がありますね。
実銃は.45ACP弾を使う銃なので、大口径と言う点でよく再現しているんではないでしょうか。
ただ、インナーバレルが直ぐそこまで来ているので、 少し短めにしてライフリングをモールドしてくれていたら更に高得点だったと思います。
スライド側面の刻印ですが、GLOCK社のロゴは途中で切られていて、リアルさは半減。権利関係で致し方が無いのですが、残念です。あと、全体的にフォントが少し大きい感じがありました。
そのほかの刻印もどれもそこそこリアルな感じに仕上がっていていい雰囲気を出しています。
こうなると途中が切られたグロックのロゴマークが残念でなりませんね。
こうなると途中が切られたグロックのロゴマークが残念でなりませんね。
サイトはフロントにドット、リアに太めのホワイトアウトラインが入れられていて、サイティングは良好。 十分クイックドロウでも通用すると思います。
ただ、コレはグロックシリーズすべてに言えることなんですけど、フロントサイトの幅が広いため、遠距離での精密射撃にはやはり向きませんね。
先にも書いた通り、フレームがマットな分トリガーやスライドロック、 マガジンキャッチと言った純粋な黒いプラパーツがホント目立ちますね。
スライドストップのみ金属製でこちらは艶消し加工がされていないのでテカテカしてます。
トリガーセーフティは勿論、 トリガーのコッキングインジケータとしての役割もちゃんと再現されています。
(詳細は下の画像で)
17と比べるとマガジンキャッチが大型です。マルイさんの17より1ミリほど幅が広く、高さも約1ミリ高いです。実銃もそうなのかはわかりませんが、グリップとの相性でだと思われます。
作動方式はシングルアクションのみなので、ハンマーがコックされていない状態では、トリガーは後退した位置でロックされています。
こちらがコックした状態。トリガーセーフティが作動して指で引かない限りはトリガーは後退しません。
トリガーストロークは約7mm(内トリガーセーフティの部分が3mm)トリガープルは約0.6kg
トリガーストロークは約7mm(内トリガーセーフティの部分が3mm)トリガープルは約0.6kg
フレーム下部には20mmピカニー規格のアクセサリーレールが在るので、各種オプションも装着可能です。 ああ、フラッシュライトが欲しいわぁw
フレーム下部にはシリアルプレートが在りますが、シリアルナンバーは入っていません。
マルイさんだとこの部分がトイガンセーフティになりますが、よく考えるとこの銃にはトイガンセーフティありませんね(汗
さて、この銃の最大の問題はこのグリップです。
とにかく前後の長さの長い事、長い事。そして幅も広い、せっかくの3rdフレームなのにサムレストの凹みが浅くて、サムレストの役目をイマイチ果たしていません。
このグリップのせいで先に書いた通りマガジンキャッチが大型化されているんだと思うのですが、大型化したにも関わらずまったく親指が届かないw コレでは瞬時のマガジンチェンジは無理ですね。
まぁ、実銃を上手く再現しているんでしょうw
グリップの太さは、約3mm。手の小さい人にはかなり辛い太さだと思います。
滑り止めのパターンの入った側面。
パターン自体は、元々のフレームの艶が無い分、余計にその効果は抜群。 ただしつこく言いますが太くてその効果も半減?
ホールドオープンした姿は特に他のグロックファミリーと違いはありません。
ブローバックは、鋭さはそこそこ在るものの、リコイルは軽めで総合的にはちょっと物足りない感じですね。
ただ、このG21。ちょっと癖の在るスライドをしています。
ただ普通にスライドを操作するだけなら特に問題は無いのですが、スライド引き、 ゆっくり戻そうとするとスライドは戻らず、途中で引っ掛かります。そのままでは何も出来ず、スライドを押してスライドを戻すか、いったんスライドを引き直し、勢い良くスライドを戻さないと撃つことが出来ません。
これはどうやら、マルシンさん公認らしく、説明書にも『スライド操作「コツ」』と言う項目が用意されています。
それとブローバックの際にスライドが戻りきらない事があり、その状態のまま次弾を発射しようとすると、マガジン内のガスがブシューと抜けてしまいます。
一発撃つ毎に閉鎖不良の確認が必要ってのは少々面倒ですね・・・(苦w
それと他のガスブローバックと違い、マガジン内にカートリッジが無い状態でスライドストップを解放しようとしても中々スライドストップが動きません。これはマガジンのフォロアーが他のガスブローバックよりも大きく硬い為です。
まぁこちらは別にだからどうしたというわけではないのですけどw
マガジンです。収まる所に合わせてか、このマガジンも大型です。一体としての販売で、パーツ毎の取り扱いはしていないらしく、説明書のパーツ表にはマガジン一式と記されています。これではOリングなどの交換は出来ませんし、マガジン内のスプリングが弱っても単品での交換は出来ませんね・・・(汗
画像を見てもらえると判ると思うのですが、マガジン途中でツギハギになっており、前部のカートリッジの入る部分のみプラで、残りが亜鉛ダイカスト製みたいです。質感がかなり違います。プラのところは落としたら割れてしまうかも知れませんね・・・。
カートリッジ式の為、外観が普通のガスブローバックよりは実物に近く、かっこはいいんですよね。
マガジンの底には、グロックの刻印がありません。
自分の個体特有かも知れませんが、若干ガスの入りが悪いです。
さて、このG21最大の特徴である、カートです!
アルミ製で、標準で6発付いてきます。
ブローバックと同時にこのカートが勢い良くエジェクトされる様を見ると心が躍りますw
ただ、カートが飛んでく先が気になって、弾の飛んでいく先に集中できない(苦w
なんたってこのカート、1発300円くらいするんですよね。
使用するのは、もはやマルシンさんの代名詞とも言える8mmBB弾です。 しかし普通の6mmと並べると、ほんと大きいですよねw
BB弾はカートリッジの前部から装填します。
プチッと言う感じで奥に入るまで押し込みます。 使っているうちにだんだん渋くなってくるので、定期的にシリコンスプレーをさしてやる必要があります。
プチッと言う感じで奥に入るまで押し込みます。 使っているうちにだんだん渋くなってくるので、定期的にシリコンスプレーをさしてやる必要があります。
ちなみに画像左が.45ACP弾のダミーカートです。G21のカートは一回り小さいですね。
マガジンにカートを装填するとこんな感じ。ダブルカラム式で装弾数は6発です。実銃は13発・・・。
ま、仕方ないよね。ガスのタンクも積まないといけないわけですし(汗。
こうしてカートリッジの入った状態のマガジンはリアルですね!
エジェクションポートから覗くカートも絶妙です。
ただ、欲を言えば、アルミの色のままではなく金色に塗装して欲しかった・・・(苦w
あとやっぱ装弾数が残念でしたね。
せめてアメリカの民間向けの10発でもいいから再現して欲しかった。
それとカートの価格設定ですかね。5発入り1500円(税別)って言うのは少々高すぎます。
1発300円かと思うと、ほんとカートの行く先が気になってしまうんですよ・・・。
今度新発売でPC(プラスチックカート)を出すそうです。 24発入りで価格は据え置きだそうで、出たらアルミカート無くす前に買おうかなぁw(貧乏性)
フィールドストリッピングは実銃同様、ハンマーをコックした状態で両側からスライドロックを同時に引き下げるとロックがはずれ、前方にスライドを抜く事が出来ます。
画像ではわかりにくいですが、リコイルスプリングのガイドがプラ製なんですよね。1、2位に負荷が掛かる所だけに、プラ製では剛性が少々不安ですね・・・。若干リコイルにも不満があることですし、ハードリコイルスプリングでも組み込んでみようかしら(苦w
画像中央、チャンバーの辺りから突き出している細長いパーツがエジェクターです。これがブローバック時にカートリッジを弾き出す訳です。
カートリッジが装填された状態のチャンバー周辺です。
中央銀のカートがしっかりと保持されています。うむむ、なんだかすごいw
ちなみにこのG21にはLDシステムと言う独自のシステムが搭載されています。
説明書には。
『LDシステムとは、従来の弾道低伸システムにおける弾道の不安定さを解消し、更に飛行するBB弾自体に変化を発生させ、命中精度の向上を目的とした弊社独自の理論による画期的システムです。』
と記載されています。
・・・。
意味不明www
さっぱり判りません。従来のホップシステムとどこが違うんですかね・・・? 構造を見る限り、今までのマルシンの銃と変わったところが無いように見受けられるんですけど・・・? というか、BB弾自体に変化を発生って・・・? しかしこのLDって何の略なんですかね。説明書には書いてないんですよね。
ちなみに、そのLDシステムとやらは、アウターバレルを外してインナーバレルを露出させ、チャンバーの上辺りに在る六角スクリューを操作して調整します。
さて、今回は特別にマルイさんのG17と比較してみます。 画像右上がマルシンさんのG21、左下がマルイさんのG17です。
二つを並べるとまず判るのが、スライドの長さが違います。
実測値でG17が181mm、G21が188mmで約7mm違います。あと幅もG17が26mm、G21が28mmと2mm違います。 同じスタンダードサイズのカテゴリなのに使用弾薬が違うとコレだけサイズが変わってくるんですね。 ちなみに実銃も同じくらい違います。
これではG17専用のタクティカルホルスターにはちょっと入らないかも知れませんね。
さて、問題のグリップですが、目に見えてG21は太いw
あとセムレストの凹み浅すぎ?w
G17のグリップは持つとスッと手に馴染む感じですが、G21は超自己主張しますね。
グリップのサイズだけはデザートイーグル並みです(汗
勿論マガジンもかなり太さが違います。
デカい割りに入らないG21と細い割りに25発入るG17やはりリアルさと実用性は反比例するんだなぁ・・・(苦w
ちなみに.45ACP弾と9mmパラベラム弾の違いはこんな感じ。こうして並べると.45ACPは大きいですね。
○実射○
天気の性で若干の順延を被ったものの、合間の晴れ日を狙って実射敢行!
いつもどおり室内で5メートル離れたブルズアイターゲットを狙ったのですが、ここで問題発生!!
まったく、当たらねぇ(爆w
1ラウンド(6発)を2回撃って命中ゼロ(苦w)
これはどういう事かと、小1時間(ry
仕方ないので距離を3メートルに縮めて撃ってみたらどうにかヒットしました
使用したのはマルシンさんの純正の0.34g弾で、今回は自分1人で計測しました。
結果は次の通り、
回数 | 命中数 | グルービング | 中央からの距離(最小−最大)と向き(時計表示端と端) |
1st | 6発 | 41mm | 30mm−69mm 5時−6時 |
2nd | 5発 | 33mm | 41mm−75mm 5時−6時 |
3rd | 5発 | 28mm | 39mm−65mm 7時−5時 |
中央からの距離が3mで30mm−75mmって・・・(汗
通りで5mで中央ゼロインじゃまったく当たらなかったわけですよ。
気になったので5mでA3用紙に●を書いて撃ってみると、グルービングが75mm。
中央からの距離が最も遠い所で147mm・・・。
実銃かいwww そんな勢いのターゲットペーパーになりました(苦w
更に気になったので、15mレンジで撃ってみると。
右に曲がる事、曲がる事。その上落ちる弧を描くように地面に吸い込まれる8mmBB弾。
いったいどうしちゃったんだろうね、うちのG21は・・・(汗
みんなこんな感じなのか・・・? それとも自分の個体だけでしょうか?
ちょっと謎です。原因がわかり次第またご報告しようと思います。
□DATA□
- マルシン製
- 18才以上、可変HOP UP仕様
- 使用弾、8mmBB弾
- 全長、205mm
- 重量、785g(カート未装填)
- 装弾数、6+1発
- 価格、<ブラック>19,800円(税別)
<シルバー>22,800円(税別)
○総評○
この銃を語る上で誰もが思う事だと思うのですが、マルシンさんはなぜ、他のモデルではなくGLOCK21をモデルアップしたのかという事ではないでしょうか?
実銃のGLOCK21は1991年にGLOCKシリーズの6機種目でGLOCK社初の.45ACP弾を使用するモデルとして登場しました。(ちなみに17から始まり、21は本来5機種目になるはずだったが、1990年に40S&W弾を使用するGLOCK22が先んじて発売された為、6機種目になった。)アメリカ市場では.45ACP弾の人気が絶大でGLOCK社もその大きな市場に満を持して参入したわけですが、21はGLOCK社の期待に反して、まったく売れませんでした。これは、ダブルカラム・マガジンで.45ACP弾を13発装填する21は同じスタンダードサイズの17に比べるとあまりにも大きすぎた為、コンシールドキャリー(護身用)ピストルには向かなかった事と、遊戯銃にするには少々色気が足りなかった為だったと言われています。(21ほどではないが、10mmの20も同じ理由であまり売れなかった。)
結果GLOCKシリーズ内では最もハズレたモデルと呼ばれています。
ちなみにGLOCKシリーズには21の他に30と36が.45ACPを使用するモデルとしてラインナップしてあり、サブコンパクトの30は装弾数10発でサイズはかなり小さくはなり、護身用として有効性が上がってそこそこの売れ行きらしいですが、やはりダブルカーラムマガジンを収めたグリップが太く、そこがネックとなって大成功とはなりませんでした。続いて出た36はボトルネックとなっていたダブルカーラムマガジンを廃し、マガジンをシングルスタックにしたことで、フレームを5mm薄くする事に成功、装弾数は6発になったもののコンシールドキャリーピストルとしてはなかなかな有用性となったため.45ACP弾を使用するモデルの中では最も売れ行きがいいそうです。ちなみにこの36はサイズはサブコンパクトに属しますが、カタログではスリムラインと言う他の機種とは違ったカテゴリに分けられています。
長々となってしまいましたが、なぜGLOCKシリーズで最も売れ行きの悪い21をマルシンさんがモデルアップに行き着いた理由がさっぱりわからないという事です(苦w
外観の質感や、カートが飛ぶギミックなど、高評価を与える事の出来る部分もあるのは事実ですが、実銃と同じく、大きすぎるという難点を始め、1発300円と言う高価なカート、装弾数6発という中途半端な再現度などなど、突っ込み所が多いのもまた確かです。(命中性の低さは自分の個体だけかもしれないので除外)
マルシンさんはG21を発表するに当たり、G17、G18、G19のラインナップも考えていると言う事でしたので(それもなぜか6mmカート仕様で)、どちらかといえば、今後のモデルアップに期待といった所でしょうか。 しかし、毎回マルシンさんには何かと驚かされます。今後のGLOCKシリーズの展開もどちらかといえば王道を行くより、他社がモデルアップしないようなマイナーモデルをガンガンモデルアップしていってもらいたいですねw
余談:グロック21、初期ロット品の不具合について
自分はG21を予約して購入した為、初期ロット品を入手した訳ですが、この初期ロット品には2つの不具合が報告されています。その2つ不良とは・・・
・スライドが割れる
・エジェクターが折れる
と言うものです。
自分のG21も例に漏れず、購入して半年した頃に1つ目のスライドが割れるという症状に見舞われました(汗 スライド左側後部の滑り止めセレーションの所が見事に割れていました。
ちなみにこの時は買って直ぐにBB弾を入れて30発前後試射した後、数回カートのみで空撃ちをしていましたが、全体の発砲数はたぶん100発にも達していませんでした。
保管方法も自作ではありますがガンスタンドに掛けてあり、無理な使用や大きな負荷を掛けたわけでもありませんでした。
ダメ元でマルシンさんに電話してみた所、無償で修理してくれるとの事でしたので、マルシンさんに送って修理してもらいました。
ちなみに修理前はブローバックエンジンを止めているスクリューは完全にネジ山を潰してあり、(説明書によると安全対策の為、分解不能にしてあるとの事)分解は不可能だったので、スライドを機関部ごと丸々新品にしてもらったようです。
エジェクターについてはマルシンさんに送ってから知った為、送る前の写真が無いのですが、同時に一回り太く頑丈な物に交換してありました。
この不良は2次ロットに当たるシルバースライドバージョンでは、すでに改善されているらしいので、初期ロット品のみでの症状です。オークション等で手に入れたG21が何もしてないor通常使用のみで、スライドが割れたり、エジェクターが折れた場合には、焦らず騒がず、マルシンさんに電話してみる事をオススメします。
(2010/03/12:ページ作成)
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